「自分が決めたかった」堂安、無得点も“黒子”役で伸びしろ パラグアイ戦に隠された成長の跡

指揮官が求める修正能力 「試合中も拓実くんと話をして」

 臨機応変にプレーを選択しながら、試合中にも会話して修正を図った。森保一監督が発足当初から求めている「修正能力」。堂安は「試合中も拓実くんと話をして」と明かしている。発足から1年かけて連係を高めてきただけでなく、試合中に微修正を重ねることができてきたから、前半45分間を通して“いいサッカー”を見せられた。そこには4人の関係性だけでなく、堂安自身の成長もあった。

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 昨年、初めて日本代表に招集された時は20歳。17年夏にロシアW杯出場を目指してJ1ガンバ大阪からオランダ・フローニンゲンへ渡り、1年過ぎた頃だった。オランダ1年目でリーグ戦9得点の結果を残し、ロシアW杯ではラージリストには入っていたものの、出場はできなかった。自分に必要なものは何か――。渡欧してからは“苦手”としていた運動量に磨きをかけ、毎日練習も最後まで居残った。チームで一番上手いとされる堂安が最後の最後までシュート練習をして、地道にチームメートの信頼を勝ち取った。

 結果で示したオランダ1年目。マークが厳しくなった2年目では周囲を使うことに気を配った。“使う側”、“使われる側”でチャレンジと反省の繰り返し。時には強引に突破を図り、時には黒子として運動量の多さで勝負した。自身のなかで良いバランスを保てるようになってきたからこそ、パラグアイ戦でのパフォーマンスにつながった。

「評価するのは他の人で、それこそ監督が一番評価してくれればいい。個人的には3週間試合をできていなかったので。まだ90分やっていないのでハッキリ(状態の良さは)言えないが、アジア予選で言い訳をするつもりもないので、しっかりやらないといけない」

 周囲と良い関係性を築きながら、目指すのはゴール。得点して自らの手でカタール切符をつかみ取る。堂安の頭の中は次の目標でいっぱいのはずだ。

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