VAR導入のルヴァン杯をチェアマン視察 「スピード感を持って準備を進めたい」と意欲
村井満チェアマンが浦和と鹿島の一戦を視察 「順調に進んでいる」と手応え語る
各地で4日に行われたYBCルヴァン杯の準々決勝第1戦で、Jリーグでは初の試みとなるVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入された。Jリーグの村井満チェアマンは、埼玉スタジアムで行われた浦和レッズと鹿島アントラーズの試合を視察。それを受けて「試合前の準備から確認もしてきたが、順調に進んでいる」と話した。
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鹿島が3-2で勝利したこの試合では、木村博之レフェリーがレシーバーに手を当ててVARと交信する姿は何度か見られたが、ピッチ脇で映像を確認するオンフィールドレビューが実施される機会はなかった。しかし、アシスタントレフェリーのフラッグアップのタイミングからは、オフサイドの監視を行うVARとの連携がされていることが明らかだった。
村井チェアマンは、オンフィールドレビューがなかっただけに「今日の試合で何かを言うのは難しい」としたものの、「試合前の準備から確認もしてきたが、順調に進んでいる」と手応えを話した。実際に、他会場ではオンフィールドレビューが行われた場面もあっただけに「他の会場の試合も後で映像で確認する」と話している。
また、村井チェアマンはVAR導入について「プレーする選手との信頼関係や安心感、サポーターの方や、レフェリー間でもVARが支えてくれるということが良い影響を与えるかもしれない。様々な立場の人にとって、プラスになればいい」と話した。
早ければ来季からリーグ戦での導入という可能性もあるが、村井チェアマンは「最終的に、このルヴァン杯での検証結果を見ないといけない」と慎重なコメント。それでも「世界の趨勢を見ても、VARが主流になっている。しっかりとスピード感を持って準備を進めたい」と、早期導入に意欲を示した。
すでに世界的にはトップリーグのスタンダードとなりつつあるVARだが、日本でもその第一歩が踏み出された。課題を解決しつつ、質も高める準備が進むことに期待したい分野だ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)