“ドーハの悲劇”の指揮官対決は森保監督が先勝 劇的勝利を呼び込んだ「3つの力」
二度のリードを許すも土壇場でひっくり返す
1993年の「ドーハの悲劇」を経験した両監督の対戦となったG大阪と広島によるJリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第1戦を制したのは、年間1位でこの決勝に登場した森保一監督率いる広島だった。指揮官は、逆転の末に3-2でアウェーでの初戦をモノにした勝因として、選手の反発力、継続力、そして忍耐力を挙げた。
試合後、森保監督が「本当に厳しく難しい戦いになると思っていました」と振り返ったように、広島は後半15分に先制点を奪われ、劣勢に立たされた。しかし、これが2005年以降の18チーム制のJ1における、史上最多勝ち点(74)をマークして年間1位に輝いたチームの、落ち着きなのだろうか。広島は自分たちのスタイルを崩さずに、反撃の機会をじっくりと待っていた。
「二度リードを許した展開の中、本当に選手たちは集中を切らさずに反発力を持って、継続力を持ってプレーし続けてくれたことが今日の結果になった」という監督の言葉どおり、試合は追いつき、引き離され、再び追いつくという展開になった。そして最後は、途中投入のMF柏好文が後半アディショナルタイムに決勝点を奪い、劇的な幕切れを飾った。
「選手は劣勢の中でも我慢強く耐えて、リードされてもそこで続けてプレーしてくれた。集中を切らさずに続けてプレーしてくれたことが、今日の勝因だったと思います」
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