米メディアが女子バロンドール候補の宮間を「偉大な将軍」と称賛 予想は自国のダブル受賞
佐々木監督の手腕も高く評価
国際サッカー連盟(FIFA)が2015年のFIFA年間最優秀選手(バロンドール)の男子、女子部門、年間最優秀監督賞の最終候補それぞれ3名を発表した。女子監督部門では7月のワールドカップカナダ大会で準優勝を果たしたなでしこジャパンから指揮官の佐々木則夫監督、そして選手部門で主将のMF宮間あや(岡山湯郷)がノミネートされたが、アメリカメディアは宮間を「偉大な将軍」と称えると同時に佐々木監督の手腕を評価しながらも、7月のワールドカップカナダ大会決勝でなでしこジャパンを5-2と圧倒した米代表MFカルリ・ロイドとジル・エリス監督のダブル受賞を予想している。米テレビ局「フォックス・スポーツ」が報じている。
エリス監督はアメリカ女子代表を1999年大会以来となるワールドカップ優勝に導いた。グラウンダーのボールを入れるセットプレーを大会を通じて秘策とし、で日本との決勝戦で初披露。見事に先制ゴールに導くなど、智将ぶりを見せつけた。ロイドは日本との決勝戦の開始16分間でハットトリックを記録。大会MVPに輝いている。「彼女たちのどちらも今年ノミネートされたFIFAの表彰にふさわしい」と特集では報じている。
ロイドと共にノミネートされた、なでしこジャパンの頭脳、宮間と元ドイツ代表FWセリア・シャシッチについても高い評価を下している。「宮間は日本の偉大なピッチ上の将軍だった」と正確なパスと流麗な連動という、世界中で絶賛されたなでしこ流を仕切った司令塔をこう絶賛する一方、「(決勝戦では)圧倒的な選手ではなかった」と分析。ハットトリックのロイドにバロンドールの分があるとしている。現役引退を発表しているシャシッチについては「ファンタスティックなストライカー」としながらも、アメリカとの準決勝のPK戦でミスしたことを指摘している。
佐々木監督については「今年はそこまで(最優秀監督賞において)検討されない様子だが、粘り強さと技術を誇るなでしこがワールドカップ連覇に挑んだことは認識されるべきだ」とその手腕はライバル国にも高く評価されている。
表彰式は来年1月11日、チューリッヒのFIFA本部で開催される。栄冠は誰の頭上に輝くのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images