“GK大国”ドイツで指導する日本人コーチ 「未来のテア・シュテーゲン」を育てる挑戦
「ドイツのGKのレベルは本当に高い」
――実際に現場に立って、やはりGKのレベルの高さは実感されていますか?
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「基本的なレベルは本当に高いと思います。去年教えていたU-15の選手が1人、U-16代表候補にも入りましたし、ドイツのGKのレベルは本当に高いですね」
――練習方法など、“GK大国”ドイツだからこそと感じる部分はありますか?
「日本と比べて、ドイツが進んでいるのは、明確なコンセプトがあって、それに沿ったしっかりとしたカリキュラムがあるということ。僕らにはU-11からU-19までのチームがありますが、11歳から13歳までならこのトレーニング、14歳から15歳になったらこのトレーニングと、段階的なトレーニングが確立されている。
僕が教えているU-14、U-15の年代では、例えば『苦手なほうの足で35メートルの距離を正確に蹴れるようにしよう』と、かなり具体的な練習が行われます。ゴールを守るトレーニングはもちろんですが、スペースを守るトレーニングや1対1の局面でのトレーニングにも重きが置かれています。実際の試合のシチュエーションに近い、リアリティーのある練習をしていますね。現代サッカーでいうと、足下のビルドアップだったり、DFの裏のスペースを埋めるように守備範囲を広くすることが求められてくると思うんですけど、セービングの時の足の使い方の技術や1対1で最後にアタックする時のテクニックなど、ゴールを守るためのテクニックと判断の練習が最も重要です」
――日本ではGKを目指す子どもが少ないと言われているなかで、ドイツでは非常に人気のポジションだと聞いたことがあります。
「そうですね。スクールで教えていた子どもたちも、フィールドプレーヤーなのにGKグローブを持っている子がたくさんいました。それくらいGKは人気のポジションです。その理由は二つあると思っていて、一つはやはりGKのスターが多いこと。ノイアーやテア・シュテーゲンのような選手になりたいと思っている子どもが多い。もう一つはピッチの環境。日本とは違って芝生のグラウンドで、飛んでも痛くないですからね」