ミラン本田に未来はあるのか? イタリア人番記者が苦境の「背番号10」を一刀両断

「問題はクラブが怒っていること」

 選手がクラブ批判を連発するイタリアサッカー界でも、発言当初は物議を醸した本田だが、すでに事態は沈静化している。だが、ミハイロビッチ監督は本田に対する煩わしさを感じているという。本田がアドリアーノ・ガリアーニCEOに、来年1月の移籍を志願したと地元メディアで報じられた際には、指揮官は記者会見で「本田にチャンスを与えた」とし、「ミランでプレーすることは義務ではない」とまで語っている。記者の目から見ても、2人の間の溝は鮮明化しているようだ。

 もっともクラブ側は、本田に対してだけでなく、ミハイロビッチ監督にも不快感を持っているという。

「問題はクラブが怒っていることだと思う。本田にも少し怒りを見せていたね。でも(移籍志願報道の翌日)ガリアーニ社長は本田との関係を繕おうとしていた。それなのに今度は監督が、会見で『満足していないなら出て行けばいい』と発言したから、クラブはミハイロビッチに怒った。『本田との関係を取り繕うとしているのに、なんで……』と」

 本田が思いをぶちまけた際、チームは不振に陥っていた。クラブ首脳は当時、関係の修復に動こうとしていたという。だが、その後チームが復調の気配を見せたことで、背番号10は完全にベンチに固定されている。

「ベンチにいるのはベンチにいるからだ。チェルチよりも優秀な選手だと思うけど、本田は監督に信頼されていない」と、クロ氏は改めて指摘。クラブ批判を行い、9試合連続の先発落ちという現状を考えれば、今後ミハイロビッチ政権下で定位置を奪還するのは難しく、29歳という年齢を踏まえた上で「移籍した方がいいと思う。本田の年齢で1年を無駄にしてはならない」と述べている。

 

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