久保建英、レアルBからマジョルカへ「激動の16日間」 “武者修行”の先に見える道とは?
目指すべき模範はカルバハル、L・バスケス、バルベルデ
カスティージャでプレーさせつつ、自分の手もとで成長を促すことを望んでいたレアルのジネディーヌ・ジダン監督だったが、「我々は選手にとってベストなことを望んでいるし、彼はあの決断を下した。彼が成長し続けるため、マジョルカで多くの試合に出場することを願っているよ」と、久保の決断を尊重した。
レアルの2大レジェンド、ジダンの示した方向性、ラウール指揮下のカスティージャで戦うことも確かに魅力的だったはずだ。しかし移籍市場の締め切り日が迫るなか、18歳の若者が最終的に選んだ道は別のクラブでレアルと同じ1部という土俵に立つことだった。1年間トップリーグで経験を積み、ビッグクラブと対戦することが、久保の飛躍的な成長につながるのは間違いない。
大きな決断を下した今、久保のやるべきことはただ一つ――マジョルカで大活躍し、この選択が間違っていなかったことを証明することだ。
そして今後、目指すべき模範はレアルのDFダニエル・カルバハル、FWルーカス・バスケス、MFフェデリコ・バルベルデになるだろう。なぜなら、この3選手はカスティージャから外の荒波で揉まれた後、レアルのトップチームに上り詰めた選手たちだからだ。
レアルのトップチームとカスティージャでのプレシーズンのパフォーマンスを見る限り、コンディションは万全である。そのため、久保がマジョルカの空港に到着した時に語った「今度の日曜日にデビューする準備はできている」という言葉どおり、マジョルカでの練習不足はあるものの、レアル・ソシエダ戦のメンバー入りを果たすかもしれない。そしてマジョルカで武者修行を積んだ先に、レアルのトップチーム入りの道が拓ける。
[ftp_del]
>>【PR】8月26日に行われる久保建英選手出場予定の一戦をDAZNがLIVE中継!
[/ftp_del]
(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。