「そこで倒れていればいいのに」それでも立ち上がる男 トーレスが世界で愛された理由

キャリアを終えた鳥栖FWトーレス【写真:安藤 隆】
キャリアを終えた鳥栖FWトーレス【写真:安藤 隆】

笑顔で幕を閉じた“神の子”の冒険

 19年6月23日、都内で開かれたトーレスの引退発表会見で、「キャリアを通じて最も印象に残っているチームメートと、最も苦労させられた相手選手は誰か?」という質問をぶつけると、チームメートには元イングランド代表MFスティーブン・ジェラードの名前を、相手選手には元イングランド代表DFジョン・テリー、元スペイン代表DFカルレス・プジョルの名前を挙げた。

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 そして、名前を挙げられた名手たちも、気持ちは同じだったのだろう。引退発表後、その3選手ともSNS上でトーレスに対し、心を込めたメッセージを送っていた。ジェラードはリバプール時代の2ショットをアップすると、「この笑顔が意味するのは、君とプレーすることを心から愛していたということ」と文章を添えた。

 また、テリーが「君がチェルシーと契約した時、僕は大喜びしたんだ。なぜなら、もう君とマッチアップせずに済むのだから」とメッセージを送ると、プジョルも「君と対峙するのは本当に大変だったけど、でも、楽しかった」と、DFとしての目線から1人のストライカーに対して最大級の賛辞を送っていた。

 それからちょうど2カ月後の8月23日にキャリア最後の日を迎えたわけだが、神妙な面持ちを覗かせていた引退発表会見の時とは異なり、ラストゲーム後の記者会見では終始笑顔を浮かべるトーレスの姿があった。“神の子”という、文字どおり神々しい異名をとったトーレスの冒険は、母国スペインから1万キロメートル以上も離れた日本の地で“悔いなく”終焉の時を迎えたのだ。

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(FOOTBALL ZONE編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)



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