J2降格圏の松本、11戦ぶり勝利呼んだ監督采配 狙い通りの交代策で「モードを変えた」
大槻監督は交代の遅れを悔やむ 「修正しようと思っていた時に失点した」
その結果、同30分に松本は町田からの展開で左サイドにボールを運ぶと、MF高橋諒のクロスをFW阪野豊史が浦和のDF森脇良太とDF槙野智章に挟まれながらヘディングで決めた。さらに同38分には、阪野が右サイドから中央に返したところを高橋が戻りながらの右足ボレーで決めた。
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大槻監督もまた、松本のシステム変更には気づいていた。しかし「ネガティブトランジション(攻撃から守備への切り替え)のところで、25番(町田)にグッと持ち運ばれて外にはたかれたというところ、あそこでの持ち出しのところは人数とかマッチアップが合っていれば、おそらくなかった。そこを修正しようかなと思っていた時に失点があった」と話したように、FWファブリシオからMF長澤和輝への交代が遅れたことが痛恨になった。
この結果、松本はリーグ戦で11試合ぶりの勝利を手にして、自動降格圏の17位こそ変わらないものの15位のサガン鳥栖との差を勝ち点「1」に縮めた。さらに言えば、勝ち点30の浦和との差も「7」に縮まった。これはリーグ残り10試合で、浦和もまた残留争いに気を配らなければならないことを意味する。
先制点を奪われながら、反町監督は狙いすました一つの交代で戦況をひっくり返した。そうした意味では、この試合結果を導いた一端に采配面の差があったことは事実だろう。