「VARは情熱を殺す?」 プレミアリーグ新導入のVAR、すでに4ゴール取り消しで賛否
第2節を終え20試合52ゴールのプレミアリーグ、早くも4つのゴールが取り消しに
プレミアリーグでは今季からVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されたが、開幕直後から様々な試合で波紋を呼んでいる。英衛星放送局「スカイ・スポーツ」は、第2節まで終了した試合を振り返り、「VARは情熱を殺すのか?」と題して新しく導入されたテクノロジーを取り上げた。
8月9日に開幕したプレミアリーグでは、ヨーロッパ主要リーグより遅れて今季からVARが導入された。19日の第2節終了時点で20試合を終えて37人の選手が得点を挙げ、52のゴールが生まれている。
しかし、すべてのゴールがVARによって精査されるという展開がつきまとっている。マンチェスター・シティのブラジル代表FWガブリエル・ジェズスのゴールが2回も取り消され、ブライトンMFレアンドロ・トロサールとウォルバーハンプトンのベルギー代表MFレアンデル・デンドンケルのゴールもVARによって取り消されている。
こういった状況に、「サッカーにおける情熱を殺している」、「選手や監督、そして観客は以前のように喜べなくなった」といった批判的な意見が展開されている。一方では、「それもドラマになる」「手助けのためにテクノロジーを使おう」といった肯定的な意見もあり、新導入されたVARについての意見は二極化している。
VARに関する議論が加熱するにつれ、サッカーのルールを決定できる機関である国際サッカー評議会(IFAB)への問い合わせは増加しているという。そういった問い合わせが影響したのか、IFABは異例となるシーズンの説明を行った。「非常に肯定的な反応を得られている」と前置きしたうえで、「ルールの理解と適用が明らかに誤っている事象がいくつかあった」と言及している。