負傷者続出のアーセナルにさらなる悪夢 エース、司令塔、守備の要を揃って失う異常事態
リーグ4位も、ノーウィッチ戦で直面した危機的状況
故障者が多発し苦しい台所事情となっているアーセナルに、さらなる悲劇が訪れた。29日のノーウィッチ戦で、絶対的エースのFWアレクシス・サンチェス、DFの要ローラン・コシエルニー、プレーメーカーのMFサンティ・カソルラの3人が負傷。絶体絶命のピンチを迎えている。
英地元紙「テレグラフ」によれば、サンチェスはハムストリング、コシエルニーは腰を痛め、ノーウィッチ戦で途中交代。後半開始早々に足をひきずっていたカソルラはプレーを続けたが、膝の靭帯を負傷したと見られている。すでにFWダニー・ウェルベック、セオ・ウォルコット、MFミケル・アルテタ、ジャック・ウィルシャー、トマシュ・ロシツキ、フランシス・コクラン、DFキーラン・ギブスなど、多くのキーマンを負傷で失っているアーセナルにとっては、さらなる大打撃となった。この試合は今季絶好調で、アシストランキングでトップのMFメスト・エジルのゴールで1-1と引き分け、勝ち点1を手にしたが、悪夢のような負傷の連続で攻守の要を失う異常事態を迎えている。
エースのサンチェスについては、以前から疲労が懸念されていた。昨季からフル稼働が続き、開幕前にはコパ・アメリカにも参加。十分なオフがないままシーズンインを迎えたことで、休養が与えられるのではとの報道もあったが、結局休むことなく公式戦20試合に出場していた。9得点を決めるなど、代えの効かない存在であることは間違いないが、サンチェスに頼り切りとなったアーセン・ベンゲル監督の采配が仇となった格好だ。
首位マンチェスター・シティとは勝ち点差2の4位につけるアーセナル。リーグ中盤戦に向けて、主力不在の窮地を乗り切る術を備えているのかが試されることになりそうだ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images