激震を乗り越えプレーオフ決勝へ “桜色の主将”山口が「チーム一丸」での必勝を誓う

使命である1年でのJ1復帰へ、あと1勝

 喜びを露わにするでもなく、危機感を浮かべるでもなく、冷静な表情があった。28日のJ1昇格プレーオフ準決勝で、セレッソ大阪は愛媛FCと0-0の引き分け。年間リーグ成績が上位のため、決勝進出を決めた。C大阪の日本代表MF山口蛍は、キャプテンマークを巻いて90分間フル出場した。

「できれば勝って上に行きたかった」と、山口が語ったように、試合はほぼ90分を通してC大阪のペースだった。山口は言うに及ばず、FW玉田圭司やMF関口訓充など日本代表での出場歴もある実力者たちがズラリと揃う陣容。年間勝ち点で4位となりプレーオフに回ったが、この日対戦した5位の愛媛と最終的に2ポイント差だったことが驚きとして受け止められるほど、一方的にゲームを支配した。

 それでも、ゴールを奪えずに引き分け。年間リーグ成績の上位チームが勝ち上がる大会規定によっての決勝進出となった。試合終了間際には、GKまで攻撃参加した愛媛のセットプレーに冷や汗をかくシーンもあったが、「最後は全員で相手の猛攻をしのぎ切った。チーム一丸で戦った結果が表れたと思う」と、最低限の結果を出したことには納得の表情だった。

 昨季のC大阪は、2010年の南アフリカ・ワールドカップで得点王のウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランを獲得したことで大きな話題を集めた。ナビスコカップ、天皇杯は共にベスト8に進出し、アジア・チャンピオンズリーグでもグループステージを突破した。それでも、リーグ戦の結果だけが伴わなかった。J1でも優勝候補と言われながら、最終的には17位でJ2降格の憂き目にあった。

 

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