1年でのJ1復帰へ望みをつないだC大阪 愛媛を圧倒も攻撃に課題を残し、最終決戦へ
スコアレスドローで決勝進出を決める
セレッソ大阪が昇格を懸けた決勝への切符を勝ち取った。28日のJ1昇格プレーオフ準決勝、リーグ4位のC大阪と5位の愛媛FCの一戦は、90分を終えてスコアレスドロー。大会規定により、年間リーグ戦で上位のC大阪の勝ち上がりが決まった。
両者の臨戦過程は対照的だった。リーグ第38節からの4試合で2分2敗と苦しい状況になったC大阪は、パウロ・アウトゥオリ監督を解任。最終節は大熊清新監督の下で東京Vに勝利を収めた。2-0というスコアの一方で、得点はいずれもセットプレー。流れの中からゴールは奪えていなかった。一方の愛媛はラスト5試合を4勝1敗。第41節で3位の福岡に0-1と惜敗したものの、残りの4勝は全て無失点勝利であり、3-0の勝利が3回もある上り調子で迎えたこの準決勝だった。
90分で決着がつくこの準決勝では、リーグ上位のC大阪が、ホーム開催の上に、引き分けた場合は延長戦には入らずに決勝進出という二重のアドバンテージを得てスタートした。
静かな立ち上がりを見せた試合、最初のビッグチャンスは愛媛。前半11分に愛媛FW瀬沼優司が右サイドからのボールを粘って中央につないだところに、MF小島秀仁が飛び込んでシュート。これはC大阪DF田中裕介が決死のブロックでゴールを守った。その後はC大阪がボールを持つ時間が長くなったが、愛媛の5-4-1の堅い守備ブロックを破るには至らなかった。
右サイドからの攻撃に活路を見出す愛媛は前半35分、敵陣深くまで切り崩したMF近藤貴司のマイナス方向へのボールに、MF内田健太がフリーで走り込んだ。決定的な一撃を放つかに思われた瞬間、C大阪MF関口訓充が猛スピードでカットに入り、シュートを阻止。一方のC大阪も同40分、左サイドからのCKがファーサイドに流れたところに、フリーのFW田代有三が押し込みにかかったが、愛媛GK児玉剛が逆を突かれながらも足を残して執念のセーブ。1点の持つ意味が重い展開になった試合は、0-0のまま前半を終えた。