乾貴士はエイバル補強戦略の「例外」 古巣帰還にスペイン紙言及「再び最高の感覚を…」
2部からの補強が中心のなか1部から獲得 「暗黙の了解とも言えるしきたりを破った」
2019-20シーズン、数多くの日本人フットボーラーが戦いの地にスペインを選んだ。久保建英(レアル・マドリード)や安部裕葵(バルセロナ)といった若手から香川真司(サラゴサ)、岡崎慎司(マラガ)といったベテランまで多士済々だが、開幕時点の段階でリーガ・エスパニョーラ1部に所属しているのはエイバルのMF乾貴士ただ1人だ。今季は15年から3シーズンを過ごした古巣への復帰を果たしたが、スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」はこの加入を“例外的”なケースだと報じている。
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同紙は「イヌイ、1部からの例外」というタイトルで報じている。これはエイバルの補強戦略のなかでの異例なケースであることを明示している。
今夏エイバルはMF柴崎岳が移籍したデポルティボ・ラ・コルーニャからMFキケ・ゴンザレス、そしてアルバセテからDFアルバロ・テヘロら4選手を獲得。彼らの共通点は、すべてリーガ2部での活躍を見てエイバルが獲得に動いており、これまでの補強動向の鉄則とも言えた。
それとは対照的なパターンとなったのが、乾だ。
「イヌイは暗黙の了解とも言えるしきたりを破ったのだ。昨夏、ヴェルデブランコ(緑と白/ベティスの愛称)での成功を求めてセビリアに去った日本人MFだが、アラベスを経由し、再び彼の最高の感覚を取り戻すために、エイバルの道へと再び戻った」
この復帰には一昨シーズンまでレギュラー格として活躍し続けたという、クラブ側からの信頼度も大きいのだろう。「日本人がトップカテゴリーから唯一の補強となったが、ホセ・ルイス・メンディリバル監督の下で彼が最高のフットボールを再び出してくれることを誰も疑っていない」と期待度の高さを示している。
スペインの小都市がホームタウンながら、たくましく1部に残り続けるエイバル。乾の復帰は、クラブにさらなるポジティブな空気をもたらすだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)