切り替えの速さと奪いに来るスピードが…

　ブンデスリーガ公式サイトのデータによれば、走行距離（10.71km）、スプリント回数（23回）、シュート数（2本）、競り合いでの勝利数（10回）がいずれもチームトップの数値を叩き出すなど、原口はフル出場で奮闘してみせた。それでも、トップクラスのタレントが揃うバイエルンの選手たちとは歴然とした差を痛感したようだ。特に原口は、中盤で存在感を放つチリ代表MFのプレーが鮮烈に印象に残っているようだ。

「（バイエルンは前半途中までCBのジェローム・ボアテングが中盤に入っていた）いやぁ……嫌ですよ。彼は非常に良いボールも出せますし、ボール奪取能力も高い。でもそれ以上に、自分的には（アルトゥーロ・）ビダルがすごい嫌な存在だった。切り替えの速さとか、（ボールを）取りに来るスピードとかは他の選手とはちょっとレベルが違った。前半は僕も結構取られましたし、それが一番悔しいです」

　試合開始前までは4位だったヘルタも今季5敗目を喫し、暫定5位となった。今季好調で日本代表にも定着している原口だったが、王者に力の差を見せつけられて完敗。悔しさを露わにするばかりだった。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images