120分の死闘の末に年間3位のG大阪が勝利 ミシャ体制の浦和はまたもリーグ制覇ならず

あわやオウンゴールから決勝点

 延長戦開始と同時にG大阪は最後の交代として、先制点の起点を作った大森に代えて19歳の井手口を投入。互いに死力を尽くして、勝利を目指した。

 浦和は後半終了間際から、再三サイドで素晴らしいドリブル突破を見せていた関根を中心に攻撃を演出。ボールも圧倒的に支配していた。G大阪も変わらずパトリックにボールを集めるが、両者共に次第に疲れを見せており、シュートを決め切ることができない。

 このままPK戦に突入かと思われた延長後半13分、G大阪はドラマティックな展開で勝ち越しゴールを奪う。DF丹羽がGK東口へのバックパスを誤り、あわやオウンゴールというキックミスを犯す。頭上を越えたボールはゴールの左ポストを叩き、間一髪のところで失点を免れた。そこから一気に切り替えて攻撃に転じると、最後は米倉のクロスから左サイドバックの藤春が利き足ではない右足でボレーシュートを叩き込み、勝ち越しゴールを奪った。

さらに終了間際のアディショナルタイムには、遠藤のパスからパトリックが追加点を奪い勝負あり。G大阪が3-1で120分の死闘を制し、昨季三冠王者が広島とのCS決勝に駒を進めた。

 敗れた浦和は、ファーストステージを制しながらも年間3位のG大阪に敗れて、2006年以来のリーグ制覇ならず。来日10年目を迎えたペトロヴィッチ監督は、広島時代からの悲願であるJリーグ優勝を、またも目前で逃すことになった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

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