五輪世代MF黒川淳史、水戸で過ごす成長の日々 周囲に惑わされず歩む「一番の近道」
横浜FC戦は0-0ドローも「あとは攻撃陣がしっかり点を取ること」と自覚を示す
J2水戸ホーリーホックは10日、リーグ第27節の横浜FCとのアウェー戦に臨み、0-0で引き分けた。U-22日本代表FW小川航基と2トップを組んで先発出場したMF黒川淳史は、「今はやっていてすごく楽しい」と新たなコンビに手応えを示しつつ、自身の五輪への思いも語っている。
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大宮アルディージャの下部組織時代から各年代別代表に選ばれ続け、トップチーム昇格後の2017年にはU-19日本代表の一員としてトゥーロン国際大会にも参加した。昨季から水戸に期限付き移籍で加入し、今季は2年目。ここまで26試合出場4得点と継続的にプレーするなかで、主力としての自覚は強くなっている。
小川とともに前線を任された黒川は、開始2分に左足でファーストシュートを放つなど、アグレッシブな試合への入り方を見せた。しかし前半から劣勢の時間帯が長く、サイドにポジションを移した後半も大勢は変わらない。
アタッカーにとっては決して本意ではない展開だったはずだが、交代となる後半23分まで守備でも奮闘を続けて無失点に貢献。「ずっと失点が続いていたなかで、今日は無失点で抑えられた」と第15節愛媛FC戦(1-0)以来の無失点を収穫として挙げ、「あとは攻撃陣がしっかり点を取ることで、また良い波に乗れるんじゃないか」と自らも含めた攻撃陣にベクトルを向けた。そこにあるのは、1人の“主力”としての強い自覚だ。
「他のチームと比べて、(水戸は)資金面でもビッグクラブとは遠いと思います。ただ、1人ひとりが目的を持って1日1日を過ごしていることが、しっかりと結果につながっている。どの立場でもやるべきことはしっかりとやっていくことが大事なんだと、今年は改めて感じています」
黒川が言うように水戸は資金力に恵まれたクラブではなく、自身を含めて期限付き移籍での補強も多い。それでも今季は開幕から12試合無敗を記録し、第27節を終えて勝ち点45の5位。一度も連敗を喫することなく、粘り強く戦っている。そんな集団をけん引する立場で戦う日々は、21歳の黒川を大きく成長させている。