「何かを起こせる選手は…」 U-22日本代表FW小川航基、若き点取り屋の強烈な“自負”
横浜FC戦の決定機逸を猛省 「ああいうところで決めることがすごく重要」
J2水戸ホーリーホックは10日、リーグ第27節のアウェー横浜FC戦に臨み、0-0で引き分けた。東京五輪のエース候補であるU-22日本代表FW小川航基は先発フル出場。2本のシュートを放ったものの無得点に終わり、得点への渇望を口にしている。
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今夏、ジュビロ磐田から期限付き移籍で加入した小川は、7月21日の第23節FC琉球戦(3-1)で途中出場し、“水戸デビュー戦”で早速ゴール。さらに第24節アビスパ福岡戦(1-1)、第25節ヴァンフォーレ甲府戦(1-1)と3試合連続でゴールを挙げるなど、強烈な輝きを放ってきた。
水戸での5試合目、先発は4試合目となる横浜FC戦は、序盤から劣勢の時間帯が長くなるなか、前線の起点として機能しつつ、ペナルティーエリア内に入って勝負するシーンを創出。なかなかクロスが合わず、決定的なチャンスには至らなかったが、加入5試合目にして水戸の攻撃を背負う選手となっていることを感じさせた。
守備でもハイプレスの急先鋒となる小川にとって、攻守両面で任されている役割は多いが、「多く求められることは自分の成長につながると思います」と捉えて積極的に遂行。そのうえで「一番大事にしないといけないのは、得点を忘れないようにすること。守備だけじゃなくて、得点が一番大事。その意識が薄れてはいけないなと思っています」とも語っており、ストライカーの“本分”への強烈な意識が滲む。
そのなかで後半28分、相手のミスに乗じて決定機を迎えた。しかし、左足のシュートが枠外へ。「入らない時は入らないということ」と切り替えつつも、「技術、メンタル……。ああいうところで決めることがすごく重要だと思っていますし、本当に持っている選手、何かを起こせる選手は決めてくる」と猛省した。そこにあるのは点取り屋としての自負だ。
「拮抗した、どっちに転ぶか分からないゲームをモノにできるかできないかは、FWの力だと思っています。それができなかったのは力不足だと思います」
水戸に加入し、J1昇格を目指すなかで毎試合、リアルな収穫と反省を繰り返す。「試合に出ないと分からないことを、今はたくさん経験しています」という。一つの決定機逸とともに勝利を逃した横浜FC戦は、その最たるものとも言えるだろう。「もっともっと点を取って、毎試合決めるくらいじゃないと、ここでレギュラーをつかむのも、代表に入るのも、オリンピックに行くのも難しくなってくる」と危機感を常に持ちながら、日々の成長を誓う。
「自分が中心になって、自分が得点を取って、このチームを上げるという思いでいかないといけない。僕が入ってからあまり勝っていない(1勝3分1敗)ので、『アイツが入ってきて、ダメだな』と思われないように、勝たないといけないと思います」
決意とともに戦う、若きストライカー。水戸が初のJ1への道を切り拓くか否かは、この男のさらなる飛躍に懸かっているのかもしれない。