失意のどん底ブラジルがオランダに挑む3位決定戦 勝敗以上に両国の“熱戦”に期待
トーナメント方式に馴染んでいる日本人の感覚からすれば、3位決定戦はあってしかるべき、とも思えるが、ベスト4に残るようなチームはほぼ負けずに勝ち上がってきているわけで、モチベーションも保ち難い、というところなのだろう。
だが今回の3位決定戦はちょっと意味合いが違う。ドイツとの準決勝、国民の眼前で歴史的な大敗を喫してしまったブラジルが登場するからだ。ブラジル対オランダの一戦は、日本時間7月13日午前5時にキックオフする。
ブラジルチームの、特にメンタル面の準備はかなり難しい状況はずだ。選手たちが受けたダメージは、たかだか数日で払拭出来るようなものではないだろう。メディアの批判やファンの失望は極限状態であり、3位を取れば溜飲を下げてくれるわけでもない。勝って得る物は殆どないかもしれない。だが、ここで無様な試合をして、さらに株を下げる訳にもいかないのだ。
過去の対戦成績は3勝3敗5分と完全に五分だ。試合間隔が1日長く、試合も90分で終わったブラジルは、コンディション面でオランダより有利。しかし、1-7という屈辱的な敗戦によるメンタル的ダメージは深い。ルイス・フェリペ・スコラーリ監督は、多少、選手を入れ替えるかもしれない。累積警告による出場停止から復帰するキャプテンのチアゴ・シウバを中心に、どこまでまとまれるかが鍵になる。