田嶋会長、参加国拡大が決定した女子W杯招致の継続を明言 「精査するがやる方向」
24チームから32チームへ拡大となったため、「修正点は多い」と現状を分析
日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は、3日のなでしこリーグカップ決勝を視察。1部で日テレ・ベレーザが3-1でINAC神戸レオネッサを倒した試合の内容を絶賛しつつ、国際サッカー連盟(FIFA)が32チームへの拡大を決定した女子ワールドカップ(W杯)の招致について「精査はするが、やる方向」と、継続の意向を示した。
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ベレーザとINACの試合は延長戦にもつれ込む激闘。田嶋会長は「試合の立ち上がりから、お金を払ってでも見たいと思うくらいの見応えのある試合だった。女子サッカーを盛り上げようという一つひとつが浸透していることが感じられた」と、試合内容を絶賛した。
そして、FIFAが7月31日に次回の2023年大会から女子W杯を32チームに拡大することについても言及。招致には日本も含めた9カ国がすでに立候補しているが、開催チーム数の変更により承知の継続意志の確認がFIFAからされることになっている。
「今年の大会で13-0という試合(アメリカ対タイ)もあった。(拡大で)そういう試合も出てくるかもしれないが、多くのチームへ経験させることは良いことだと考えている。それに加え、32チームの方がフォーマットとしても良い。とはいえ、24チームで招致に手を挙げているので、そこから修正しなければいけない点は多い。もう一度、予算なども精査するが、やる方向で考えている」
また、なでしこリーグにはプロ化を目指しているという現状もある。田嶋会長は試合内容を絶賛したことからも「緊張感のある良いゲームで、これが多くなるほどプロ化も実現できる」と評価。一方で、観衆が1426人だったことには「観客数は大きな課題。来シーズンに向け、リーグとチームの取り組みも見て決めなければいけない」とも話した。
来年には東京五輪があり、23年に女子W杯を招致できれば日本の女子サッカーとしては大きなイベントを継続しながら盛り上がりを作ることができる。アジアでの開催は1991年と2007年の中国のみで、19年のフランス、15年のカナダ、11年のドイツと他地域での開催が続いているだけに、日本の招致にも大きなチャンスがある。
田嶋会長は重ねて「試合内容が素晴らしかった」と話し、女子サッカーの成長に手応えを感じていることを強調していた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)