なでしこ高倉監督、東京五輪のメンバー選考に言及 短期決戦で「強み」となる条件は?
なでしこリーグ杯決勝を視察した指揮官は「複数のポジション」で対応可能を強みと判断
なでしこジャパンの高倉麻子監督は、3日に行われたなでしこリーグカップ決勝を1部、2部の両試合とも視察。その後、来年の東京五輪に向けたメンバー選考についても語った。
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2部はセレッソ大阪堺レディースが、ちふれASエルフェン埼玉に2-1で勝利。1部は日テレ・ベレーザがINAC神戸レオネッサに3-1で競り勝った。各チームにはU-20日本代表などのアンダー世代を率いた当時に指導した選手や、今年の女子ワールドカップ(W杯)に選考したメンバー、それに向けた親善試合などで招集したメンバーがかなり多く含まれていた。
特に1部決勝は女子W杯出場メンバーも多かったが、高倉監督は「モチベーション高く取り組んでくれているし、負けた悔しさを持ちながら、世界で勝つために何が必要かを考えながらやってくれていると思う」と話した。
一方で、1年後には東京五輪が迫る。女子W杯を踏まえ、今後の選手選考について高倉監督はこう触れている。
「すべてのプレーの引き出しや、局面での状況判断があるにせよ、そこにスピードとパワーという要素は外せない。インテンシティーの高いなかで、技術を発揮できること。それは今までと変わらないが、注意して見ていきたい。選んだ選手がベースになりながらも、力を見せた選手は若干名になってしまうが、入れていきたい。五輪の18人は、少しシミュレートしてみても選考が難しい。短期決戦の少人数になるので、複数のポジションができることも強みになる」
女子W杯は23人のメンバーで臨めたが、五輪は5人少なくなるということからも“複数ポジションができる”という条件が加わった。また、女子W杯期間中には負傷者も出ただけに「怪我人が出てしまったことについては、検証している」とも語っている。
東京五輪は夏場の猛暑のなかでの短期決戦だけに、女子W杯以上に選手全員が良いコンディションで臨むことが重要になる。メンバー入りを争う選手たちのアピールに加え、誰が指揮官の要求を満たすような要素を見せていけるかもメンバー入りのポイントになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)