「東京五輪には出たい」 ベレーザ田中美南、W杯落選で見つめ直した“自分の在り方”
INACとのリーグカップ決勝で延長戦に2ゴールを奪って優勝に貢献
日テレ・ベレーザのFW田中美南は、3日のなでしこリーグカップ決勝・INAC神戸レオネッサ戦で延長戦に2ゴールを奪い、3-1の勝利に導いた。女子ワールドカップ(W杯)のメンバー入りを逃し、チームに残って戦った期間を良いものにできたと振り返りつつ、「東京五輪には出たい」と決意を口にしている。
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田中を1トップに据え、両サイドを起点に攻め込んだベレーザだったが、INACの守備ブロックにチーム全体で手を焼いた感は否めなかった。両センターバックに挟まれる田中にクロスは届かず、1点ずつを取り合った前後半が終了した際、チーム全体が11本のシュートを放ったなかで田中は3本のシュートに封じ込まれた。
しかし、延長戦に入ると、厳しいマークを受けながらもゴールを狙い続けていた意欲が実った。延長後半5分、田中は途中出場のFW小林里歌子からパスを受けると、右足でのシュートを相手に意識させながら左に持ち替え、ファーサイドギリギリのコースに左足シュートを決めて勝ち越し。さらに試合終了間際には、相手のミスを見逃さずに相手GKの前でボールを奪うと、無人のゴールに流し込んだ。
田中は昨季まで3シーズン連続でなでしこリーグ得点王を獲得。しかし、今年6月の女子W杯ではまさかの選外となった。ベレーザの永田雅人監督は「このカップ戦、こちらに残って、自分の状況を受け入れて何が足りないか、何をすればプラスになるかを考えていた。若い子を引っ張る、ゴールで引っ張るという自覚の成果が出た」と話した。
実際に、このリーグカップでベレーザは女子W杯に多くの選手を送り出したこともあり、永田監督は「11人か12人がいない状態で、ベレーザのレギュラーは5人か6人だった」と振り返る。そのうちの1人だった田中は、下部組織のメニーナの選手たちとともに戦い、この大会の準決勝までなでしこジャパン組が不在のチームを導いた。