名古屋に誕生した“全権監督” レフティ・モンスター小倉が描く青写真とは

キャリアをスタートさせた名古屋への思い

 現役時代に「レフティー・モンスター」として多くのファンに愛されたストライカーが、指揮官としてJリーグの舞台に帰ってくる。来季名古屋のGM兼監督への就任が決まった小倉隆史新監督が25日、名古屋市内で就任記者会見に臨み、多くの報道陣が詰めかける中で意気込みを語った。

 GM兼任から社長職に専念する形になった久米一正社長から、最初に就任要請があった時は「正直思ってもみなかった」と驚いたという。これまでプロ監督としての指導実績がなく、しかも強化部門を統括し、現場の選手・スタッフの評価も下すGM職との兼任はかなりの重責だ。実際にそうした点を心配する声はすでに小倉新監督自身の耳にも入っているそうだが、その上で次のように語っている。

「自分自身に経験がないことは重々承知してますし、現段階のクラブを考えると非常に難しいことであるのは分かっている。今年(GM補佐として)14年ぶりにグランパスに帰ってきて、このクラブに育ててもらった気持ちだったり、(クラブへの)思いというのが上がってきて、なんとかしたいなと思っていたので、より良いクラブにしていくために、今回この話を引き受けることを決めました」

 42歳での監督就任という若さと実績の乏しさについては、会見に同席した久米社長が、強化部門の責任者として携わってきた過去のクラブでの例を挙げて、小倉新監督への期待を口にしている。

「清水の時は長谷川健太さんが39歳、名古屋の前々監督であるストイコビッチさんも42歳、(柏に就任した当時の)西野(朗)さんも42歳。私はこの年代の監督と、『一緒に道を作って、新しい風を吹かせようじゃないか』とやってきました。そしてこの3人は大成功を収めて、サッカーの歴史を作ってきている。小倉新監督も、新しい風を名古屋に吹き込んでくれるのでないかと思っています」

 

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング