ベレーザがなでしこリーグカップ連覇! エース田中美南が延長戦で殊勲の2ゴール
INACに先制を許すも、王者の地力を見せて逆転勝利
なでしこリーグの“夏の女王”を決める、なでしこリーグカップは3日に1部と2部の決勝戦が行われた。1部は延長戦までもつれ込んだ激闘の末に、日テレ・ベレーザがINAC神戸レオネッサを3-1で破り、優勝を果たした。
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これまで最多5回の優勝を経験し、昨年に続く連覇を狙うベレーザは、立ち上がりから正確なビルドアップでINAC陣内に進出する回数を増やした。MF長谷川唯が運動量を豊富に左右に顔を出してラストパスの機会を窺い、FW籾木結花も強烈なミドルシュートがゴールポストを叩くなど、フランス女子ワールドカップ(W杯)に出場したメンバーが存在感を見せた。
しかし、先制点はその攻勢に耐えたINACに生まれた。前半43分、左サイドでMF八坂芽衣が相手との競り合いに勝って抜け出すと、飛び出してきたGK山下杏也加も縦にかわした。シュートコースこそなくなったが、中央に返したボールをMF増矢理花がつなぐとMF中島依美が蹴り込み、INACが1-0とリードを奪って折り返した。
後半が始まると5分、ベレーザは左コーナーキックがゴール前にこぼれたところで、DF有吉佐織が蹴り込んで1-1の振り出しに戻した。その後、試合は全体的にベレーザが支配したものの膠着。ラスト15分を切ったところで、INACは増矢に代えてFW岩渕真奈を投入して勝負に出た。しかし、両チームとも決勝点を奪えず、試合は10分ハーフの延長戦にもつれ込んだ。
そして延長後半5分、ベレーザは途中出場のFW小林里歌子がボールを受けてポイントを作ると、そこから走り込んだFW田中美南にショートパス。ボールを受けた田中は右足のシュートフェイントで内側に切り込むと、左足シュートを流し込んで勝ち越しゴール。さらに同10分には相手のバックパスのミスを奪った田中が無人のゴールに流し込んだ。ベレーザは勝負強さを見せたエースの2得点で、連覇と最多8回目の優勝を決めた。
また、1部の決勝の前に行われた2部の決勝戦は、セレッソ大阪堺レディースがちふれASエルフェン埼玉に2-1で勝利。1点ビハインドの後半31分と同45分に2得点して勝利に導いたMF林穂乃香は、「2年前もこの大会で優勝した後に1部に昇格できた。1部で通用するチームになるためのきっかけにしたい」と先を見据えた。
(FOOTBALL ZONE編集部)