「やっとスタート地点に戻れた」 日本代表MF鎌田大地、ゴール量産の背景にあった“危機感”
シント=トロイデンに期限付き移籍で加入し、公式戦36試合出場16得点と飛躍
日本代表MF鎌田大地にとって、シント=トロイデンで過ごした2018-19シーズンは飛躍の1年になった。フランクフルトから期限付き移籍で加入し、1年目から公式戦36試合出場16得点。欧州の舞台でキャリアハイとなるゴール数を記録するとともに、3月には自身初となる日本代表も経験した。ブレイクを果たした理由の一つは、欧州で生き残っていくことへの“危機感”にあったという。
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「17-18シーズン、フランクフルトで試合に絡めていなかったので、まずは自分がどれだけできるのかをヨーロッパで証明しないとダメだと思っていました。自分にとっては再起のための、またヨーロッパでやっていくためにも活躍しないといけないシーズンでした。危機感を持ちながらやっていて、最低限の結果は残せたのかなと思います」
鎌田は2017年6月、サガン鳥栖からフランクフルトに移籍。ドイツでの挑戦をスタートさせたが、欧州1年目のシーズンは公式戦わずか4試合の出場と、思うような結果は残せなかった。ただ、その経験は決して無駄ではない。フランクフルトでの日々で「攻撃の部分は通用していた」と手応えを得ていた鎌田は、すべきことを整理したうえでベルギーに挑戦の場を移した。
「前のシーズンが上手くいかず、どうやって試合に絡むのかを考えていて、練習から得点を見せていかないとダメだと思っていました。ドイツでのそういう経験があって、ベルギーに行って試合に出たことによって、攻撃の部分を発揮できたのだと思います。自分の力を上手く表現することができました」
練習からゴールによってアピールして出場機会をつかみ、試合でも同様のプロセスを通じて信頼を積み上げていくサイクルが、活躍のベースとなった。ただ、欧州2年目を迎えてプレーの面でも順応が進んでいたことは見逃せない。「(日本と)サッカーのスタイルも全然違いますし、スピード感も違うなかで、最初は順応できていませんでした」と明かすが、現在は「何も(違和感を)感じずにサッカーができている」という。最も適応が必要だった部分を問うと、明瞭な答えが返ってきた。
「スピード感とフィジカルの部分ですね。やっぱり日本と違って縦への速さがすごくありますし、フィジカルも全然違う。僕はあまりフィジカルが強くないので、体の当て方というのは変わってきているのかなと思います」