「監督はすごく助けてくれた」とGKロメロ。恩師の決勝進出の野望をシャットアウト!
「私はロメロに、いかにしてPKを止めるか指導した。だから、痛恨だ。われわれが彼を欧州に連れてきたんだ」
試合後、指揮官は無念の言葉をつないだ。昨季フランスの名門ASモナコでプレーしたアルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメロは、2007年にアルゼンチン強豪ラシンからオランダ1部のAZに移籍。このときにAZの監督を務めていたのが、ファンハール氏だった。ロメロは指揮官がバイエルンに移るまでの2年間、直接指導した愛弟子で、「彼は大きな才能の持ち主で、(PKを止める)クオリティーを持っている」と、敗戦後もその能力をあらためて高く評価していた。
一方、DFロン・フラールとMFウェスレイ・スナイダーのシュートを阻み、決勝進出の立役者となったロメロも、かつての師匠からの恩を忘れていない。「試合後にドレッシングルールに行って、彼に感謝してきた。私がオランダに移籍して、異国の文化に戸惑っているときにすごく助けてくれた。最初は言葉が分からなかったけれど、監督はスペイン語を話せて、すごく助けてくれたんだ」と語った。
準々決勝コスタリカ戦でPK戦にもつれた際には、正守護神のヤスパー・シレセンの代わりに、GKティム・クルルを投入する奇策が奏功したファンハール監督。しかし、この日は愛弟子に2大会連続となるオランダの決勝進出の野望を断たれた。
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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