神戸退団のGKキム・スンギュ、韓国紙で移籍の理由を告白 「Jリーグが外国人枠を…」
3年半にわたり守護神として活躍も…今季は出場機会減で移籍を決断
2016年から3年半、J1リーグのヴィッセル神戸に在籍した韓国代表GKキム・スンギュが、7月26日にKリーグの蔚山現代に完全移籍した。プロデビューした古巣への復帰とあって、すでに多くのファンが練習見学に訪れているという。韓国のスポーツ紙「スポーツ朝鮮」は、キム・スンギュが蔚山現代への移籍を選択した理由について報じた。
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同紙の取材に対し、キム・スンギュは「今年初めにJリーグが外国人枠を撤廃(登録無制限、J1は出場5人までに拡大)したことで、(神戸で出場機会が減るため)チームを出たいと話した。夏の移籍市場まで待ってみようと説明を受け、最終的に蔚山に移籍することになった」と、移籍した背景について語った。
同紙は神戸でのキム・スンギュの実績について、「ヴィッセル神戸の主力として毎シーズン、30試合以上を消化した。しかし今季は神戸がGKのローテーションを稼働し、キムは12試合に出場した。韓国代表GKでもあるキムに迷いはなかった」と説明。そのうえで、キム・スンギュ本人はこう語っている。
「試合に出たり、出なかったりするとリズムを整えるのが難しい。試合に出続けながら、競争力を維持した状態で代表にも選ばれたかった。重要なワールドカップ予選を控えており、代表チームでも競争が続いている状態なので、所属チームで良い状態を維持して、良い姿を見せることが重要です」
韓国を代表するGKとして、神戸で試合に出られないもどかしさが、移籍を決断させたと言える。
また、蔚山現代ユースの1期生でもあるキム・スンギュは、「新たに入ってくるユース選手のお手本になりたい」とも語っており、経験を積み舞い戻った古巣で新たなスタートを切っている。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。