バルサ戦勝利のチェルシー監督、日本ツアーの“成果”強調 「向上した部分が見られた」
ランパード監督が2-1勝利に満足感 「プレシーズンは時間との戦いになる」
イングランド・プレミアリーグの強豪チェルシーは、スペインの名門バルセロナと23日に埼玉スタジアムでのRakuten CUPで対戦し、2-1で勝利した。今季から指揮を執るフランク・ランパード監督は、19日の川崎フロンターレ戦(0-1)と合わせて「良いツアーだった」と総括。そして「勝つことも重要だった」と、結果に満足感を示した。
チェルシーは前半にFWタミー・エイブラハムが先制ゴールを挙げ、ハーフタイム、後半15分、同25分と段階的な交代でフィールドプレーヤーすべてを交代させたなかで、同36分にはMFロス・バークリーが追加点を挙げた。同アディショナルタイムに失点したものの、勝利をものにした。
ランパード監督は「2試合とも良い体慣らしになったし、(シーズンへの)途中経過として良かった。今日は向上した部分が見られた。この後に怪我をしている選手も復帰する。マンチェスター・ユナイテッドとの開幕戦まで、プレシーズンは時間との戦いになる」と、2試合を通じての成果を語った。
そして、先制点のエイブラハムについては、「ゴールにハングリーさがあり、チャンピオンシップ(昨季所属したアストン・ビラ)でも実力を発揮してくれた。ゴールをしたのはストライカーにとって大きなこと。チーム内の競争に打ち勝って、ストライカーになってくれると思う。チェルシーのトップチームにふさわしいプレーをしてくれた」と称賛した。
また、国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を受けているなかで、期限付き移籍から完全移籍になって加入したクロアチア代表MFマテオ・コバチッチについて、ランパード監督は「昨シーズンも素晴らしかった。今回のツアーではハングリーさを見せてくれた。才能に恵まれているMFで、彼の活躍はエキサイティングだった」と、称賛の言葉を並べた。
主力ではフランス代表MFエンゴロ・カンテが、負傷により2試合とも欠場となったが、「開幕には間に合ってくれる。昨シーズンに多くの試合に出場したので、こういう状況も予想していた」と、今後のコンディション向上に期待を込めた。
昨季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)を制したチームをマウリツィオ・サッリ監督(現・ユベントス監督)から引き継いだクラブのレジェンドは、日本ツアーでの収穫を手にプレミアリーグの開幕へ向けてチームを仕上げていくことになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)