浦和黄金期を支えた鈴木啓太 16年間の万感の思いを胸に、リーグ戦ラストゲームへ
名ボランチは最後に何を語るのか――
また、浦和ユース出身のMF宇賀神友弥は「僕がジュニアユースに入団した時に、啓太さんがトップチームに入団した。その時から啓太さんを見ていたし、一緒にプレーできているのは感慨深い。啓太さんは、常にレッズが日本のトップでいなければいけないし、それを義務付けられているんだと言い続けてきた。今後は生え抜きという部分を自分が背負わないといけなくなるけど、とにかく勝ってセレモニーをしたい」と、生え抜きの先輩の退団に花を添える強い意気込みを示している。
鈴木は、「サポーターに対する思いは、明日のセレモニーで話します」と言い残してクラブハウスへ引き上げた。21世紀における浦和の代名詞的な存在であった鈴木にとっての、リーグ戦ラストゲーム、埼玉スタジアムにはどのような光景が広がるのだろうか。
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轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images