バイエルン監督、元独代表DFフンメルスのドルトムント復帰に言及 「競争を避けたかった」
新加入のフランス代表DFリュカ・エルナンデスとのポジション争いがネックに
今夏もヨーロッパのサッカー移籍市場は、活発に動いている。ドイツで最も注目を集めた移籍の一つは、バイエルンの元ドイツ代表DFマッツ・フンメルスが3年ぶりにドルトムントへ復帰したことだろう。ドイツで覇権を争う両クラブ間で、中心選手の移籍はなぜ起きたのか。バイエルンのニコ・コバチ監督がその理由を説明している。衛星放送「FOXスポーツ」が報じた。
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ドルトムントは移籍金3800万ユーロ(約46億円)で、バイエルンからフンメルスを獲得。30歳のセンターバックは、バイエルンに在籍した3シーズンにわたってチームの最終ラインを支え、ブンデスリーガ優勝に貢献した。
これまで中心選手として活躍しながらも、ドイツ王者を離れる決断に影響したのは、アトレチコ・マドリードから23歳のフランス代表DFリュカ・エルナンデスを獲得したことが要因にあるようだ。バイエルンは左サイドバックでもプレーできるエルナンデスをセンターバックで起用するプランを持っていた。もう1人のセンターバックには、ドイツ代表DFニクラス・ジューレがいるため、フンメルスとエルナンデスがポジションを争う予定だったという。このポジション争いを嫌い、フンメルスは退団を決意したとコバチ監督は説明する。
「マッツ(フンメルス)は、素晴らしい仕事をしてくれた。特にシーズンの後半戦にね。ウリ・ヘーネス会長が言ったように、マッツはシーズン終了後に私たちのところにきて、新シーズンの先発メンバーの構想を聞いてきた。
ジューレは素晴らしい仕事をしてくれ、彼はドイツ代表でも先発の座をつかんでいる。また、新たに獲得したリュカにもセンターバックとして期待している。でも、こうしたことはなんの意味も持たないんだ。競争があるということは、最高の選手がプレーするということだ。でも、マッツはそれを避けたかった。私たちは彼の考えを受け入れ、彼はBVB(ドルトムント)でプレーすることになった」
フンメルスが在籍していた3年前から、大幅な若返りを図ったドルトムントにとって、元ドイツ代表DFの帰還は頼もしい限りだろう。様々な思惑があり実現した移籍となったが、その決断が正しかったかの答えは、まもなく始まる新シーズンに出てくるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)