ハリル監督がアジアのカウンター戦術に苦言 「アジアを低い位置にとどめる要因」

「向上はない」とバッサリも大苦戦

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は、17日のW杯アジア2次予選敵地カンボジア戦後、相手のカウンター一辺倒の攻撃に苦言を呈した。素早い攻撃に槙野智章(浦和)と吉田麻也(サウサンプトン)のセンターバックコンビは手を焼き、何度か危ない場面もつくられてしまった。だが、その試合後の記者会見で、カンボジア代表と相手GKの評価についての質問を受けたハリル監督は、こう語った。

「真実を言いたい。(カンボジアは)素晴らしく戦うチームだ。そして守備的なチームでカウンターアタックを仕掛けてくるチームだ。ただ、これはアジアの監督たちへのメッセージなのだが、毎試合このようなプレーをすると向上しない。チームを発展させたいのであれば、勇気をもって前への攻撃をするべきだ。おそらくそれが原因で、アジアは低い地位にとどまっているのだと思う」

 自陣深くに引いたカンボジアのカウンター攻撃は、特に前半、日本代表を苦しめた。相手のストライカーにスピードで槙野と吉田は簡単に抜かれ、一対一でもあっさりとかわされていた。FIFAランク183位の格下に大苦戦を強いられた。

 堅守速攻は、格上の相手と戦う際にはどのレベルにおいても有効策となる。だが、この戦術を常に取り入れていることがアジア諸国のレベル向上を妨げる一因だと、ハリル監督は声高に主張していた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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