レアル監督ジダン、06年の“伝説頭突き事件”に再脚光 「W杯決勝で最も衝撃的な瞬間」
06年W杯決勝で、イタリアMFマテラッツィの胸元に頭突きを見舞って一発退場
レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督は、日本代表MF久保建英の北米遠征帯同を希望したとされ、これまで以上に注目を集める存在となっている。そんなフランス人指揮官にとって、2006年のドイツ・ワールドカップ(W杯)決勝で犯した“頭突き事件”は汚点の一つだが、7月9日に当時から13年が経過し、海外メディアも「ヒーローから凡人になった」「W杯決勝で最も衝撃的な瞬間の一つ」と振り返っている。
06年のW杯決勝はフランスとイタリアが対戦。試合は前半7分、獲得したPKをジダンが冷静に決めて先制するが、イタリアもセットプレーからDFマルコ・マテラッツィが合わせて同点に追いつく。そのまま膠着状態に入り、90分で決着がつかず、延長戦に突入した。
迎えた延長後半5分、イタリアゴール前でマテラッツィがジダンを後ろから抱え込むようにマーク。ボールがクリアされ、自陣に戻ろうとするジダンに対して、マテラッツィが言葉を投げかけると、激昂したジダンは行く手に回り込んで相手の胸元に頭突きを見舞った。この行為でジダンにはレッドカードが提示されて一発退場処分。1人少なくなったフランスはPK戦の末に敗れ、W杯のタイトルを逃した。
マテラッツィがジダンに対して吐いたのは、人種差別用語や家族への侮辱だったと報じられるなど、様々な憶測が飛び交う“大事件”となったが、7月9日に当時から13年が経過。英スポーツメディア「スポーツ・バイブル」は、「13年前のこの日、ジネディーヌ・ジダンはヒーローから凡人になった」と言及。「W杯決勝で最も衝撃的な瞬間の一つ」と回想している。
その後、レアルの指揮官として、前人未到のUEFAチャンピオンズリーグ3連覇を果たすなど、栄華を極めたジダン監督。2018-19シーズン途中に復帰し、来たる新シーズンでタイトルを奪還できるか注目が集まる。