コパ・アメリカを通じて利他的な姿勢を見せ、ファンから激励の言葉が送られる

　ブラジルで開催されていたコパ・アメリカ（南米選手権）は、現地時間7日に行われた決勝でペルーを3-1と下した開催国ブラジルが通算9回目の優勝を飾って幕を閉じた。ブラジルはFWネイマール（パリ・サンジェルマン）を欠きながらの戴冠となったが、負傷離脱したエースがチームにメッセージを送っている。

　日本代表も招待国として出場（グループリーグ敗退）した今回のコパ・アメリカは、ブラジルの強さが際立った。2勝1分で順当に首位通過を果たすと、準決勝ではFWリオネル・メッシ（バルセロナ）擁する宿敵アルゼンチンを2-0と撃破。決勝まで無失点で勝ち上がり、グループリーグに続いて二度目の激突となったペルーを圧倒し、2007年以来4大会ぶり9回目の頂点に立った。開幕直前にネイマールが右足首を負傷するアクシデントに見舞われたなかでの快挙だった。

　無念の離脱となったネイマールだが、ブラジルメディア「グローボ・エスポルチ」によると、“24番目の選手”として大会を通じてチームのサポートに徹していたとのこと。選手たちの滞在しているホテルを訪れて激励し、試合会場にも顔を出しただけでなく、準決勝アルゼンチン戦で勝利を収めて決勝進出を決めた際には、ロッカールームで選手たちと喜びを分かち合ったという。

　ネイマールはブラジルの優勝決定後に自身の公式インスタグラムを更新。「みんな、おめでとう。たまらなく誇りに思うよ。君たちは勝利に値した」というメッセージを添えて、優勝メンバー23人の写真をアップした。

　大会中の行動から続く利他的な姿勢が垣間見える投稿に対して、コメント欄には「あなたも仲間の1人だ」「次は頼むぞ」とファンから激励のメッセージが届いていた。また、「偉大なチャンピオンに敬意を」「これぞファミリー」と、ブラジル代表の戴冠を祝うコメントも多く寄せられている。

　大会前にはピッチ外でのトラブルが続き、負傷離脱とマイナスの話題が続いたネイマール。ピッチには立てずとも、チームをサポートする姿勢を見せ続けたことで、“王国”のファンから信頼を取り戻しつつあるようだ。