バルセロナ移籍が秒読み段階のスアレスにストイチコフ氏が警告 「噛みつきは間違いなく問題になる」
「移籍話については目にしているよ。彼はすごくいい選手に思える。最高のフォワードで最大のビッグクラブでプレーするに必要な個性を持っていると思うが、噛み付きは間違いなく問題になる」
ブラジルワールドカップ1次リーグ最終戦イタリア戦でジョルジオ・キエッリーニの肩に、がぶりと噛みついたスアレスについてこう語っている。過去、スアレスはアヤックス、リバプールでも相手選手に噛みついて出場停止処分を受け、マンチェスターUのパトリック・エブラには人種差別発言を発した。折り紙付きの問題児だ。
かつてJ1柏でもプレーした左利きの王様も現役時代には気性の荒さで有名だった。だが、1990年代にヨハン・クライフ監督率いるバルセロナで活躍し、1994年にバロンドールにも輝いた天才にもスアレスの噛みつき癖は欧州屈指の名門で成功するための重大な障壁となると見ている。
「彼は残りの人生でずっと目を付けられる。彼のような過去を持ちながらバルセロナでプレーすることは問題だ。全ての相手とレフェリーとメディアも彼の人生を困難なものにするだろう。彼は挑発行為とメディアからの注視という永遠の緊張状態に身を置くことになる」
バルセロナ移籍を回避するように訴えたストイチコフ氏にも、1990年12月のレアル・マドリード戦で判定を不服として主審の足を踏みつけた過去がある。この事件で対戦相手と記者から更なる挑発行為を受けることになった。
「(主審の足を)踏みつけたのは私のミスだ。その後に起きたことは苦しかった。スアレスの身にも同じことが起こる。相手は挑発する。試合から追い出すために危険なプレーを繰り出してくる。もしも、カッとしやすいなら、自制心を時には失っていけない。ルイスへの助言としては問題を修復すること。自分の夢を叶えるために戦うこと。W杯で犯した過ちから精神的に解き放たれ、今は休むしかない」
先人はそうアドバイスを送っていた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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