女子W杯連覇のアメリカは「超大国」 オランダ圧倒の戦いを英紙称賛「立派な王者」
ラピノーが先制のPKを決めると、ラベルが追加点を奪い、通算4度目のW杯優勝を達成
フランスで開催された女子ワールドカップ(W杯)は現地時間7日に決勝戦が行われ、アメリカがオランダを2-0で下し、史上2チーム目の大会2連覇を果たした。女子サッカー界を牽引する女王に対し、英紙「テレグラフ」は「議論の余地もない立派なチャンピオン」「唯一の超大国」と称賛している。
試合はタイトルの懸かった決勝戦らしい緊張感の抜けない展開で、前半はゴールが生まれず、0-0で後半へ。徐々にアメリカの攻撃の時間が長くなり、オランダが速攻を狙う構図が鮮明になった。
すると後半14分、ペナルティーエリア内の浮き球に反応したアメリカのエースFWアレックス・モーガンに対し、オランダDFステファニー・ファンデル・グラフトが足を高く上げて競りに行った。一度はコーナーキックの判定になったものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の進言で映像確認がされ、PKとされた。これをアメリカの主将、MFミーガン・ラピノーがゴール右に冷静に決めて先制点が生まれた。
さらにアメリカは後半24分、中盤でボールを奪ったMFローズ・ラベルが中央をそのままドリブルで持ち運ぶと、モーガンへのラストパスを警戒したオランダの最終ラインが寄せ切れずに下がったところで、そのまま左に持ち出してミドルシュート。これがゴール右に吸い込まれ、2-0とリードが広がった。
アメリカはそのまま2-0で逃げ切り、大会2連覇を達成。FIFAランキングでも1位に立つアメリカだが、見事に通算4回目の女王の座に輝いた。
英紙「テレグラフ」は、「彼女たちは議論の余地もない立派なチャンピオン」と表現。「結局のところ、スペインのスキル、フランスのスマートさ、イングランドのパワーやオランダの軽快なカウンターアタックをもってしても勝てなかった。彼女たちは唯一の超大国だ」と称賛している。
大会MVPと得点王に輝いたラピノーは34歳、モーガンも30歳と主軸に30代が増えるなか、アメリカが史上初の3連覇に向けてどのようなチーム作りを進めていくかも今後4年間のポイントの一つになりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)