横浜FMの“スタグル”がすごい! 「人を誘いたくなるスタジアム」への挑戦
“スタグルは入り口” 勘違いしてはいけないことは…
――SNSの影響もあって、今やスタグルも口コミで評判が広まります。グルメというジャンルは、なかなかスタジアムに行く習慣のないライト層のお客さんに向けても訴求しやすい部分でもありますよね。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
「そうですね。サッカークラブの名前でSNS検索をかけると、今の時代はグルメに関するものがたくさん出てきます。ピッチの写真か、イベントの写真か、スタグルの写真かというくらいに。インスタグラムなどの波及効果の大きさは感じていて、今注力すべきポイントだと考えています。オクトーバーフェストや肉フェスなど、グルメ系のイベントには人がたくさん集まりますからね」
――お腹を満たすことは当然だと思いますが、それだけではないスタグルが提供できる価値はどんなものがあると考えていますか?
「特に、初めて来たお客さまに提供できるものは二つあると思っています。一つ目は楽しいという感情を味わっていただくための“ワイワイ感”。ワイワイしている場所は、それ自体が演出になっています。『サッカースタジアムってこんなにいろいろなイベントをしてるんだ』ということが、パッと目で見て分かるようにすることで、大きなインパクトを与えられます。
もう一つは、やっぱり美味しくないとスタグルの意味がないということです。楽しいだけではなく、やっぱり食べた時に感動と喜びを与えられたらと思っています。ただ提供するだけなら、私一人でもできたかもしれないことですからね」
――既存のファンやサポーターが、人を誘ううえでの“口実”としても、スタグルには大きな意味があるように感じます。
「そうですね。初めて来る人にピッチ上での90分間の魅力は伝わりにくい部分もあります。スタグルは既存のファンやサポーターの方々が、初めての人を連れてくる口実になったらいいなと思います。
ただし、クラブとして勘違いしちゃいけないのは、『スタグルを目当てにお客さんは増えない』ということです。90分間の試合の応援体験が、サポーターになるうえでのマストな条件になることは間違いない。なので、スタジアムに1回来た人が、2回、3回と来てもらうための“入り口を作る”感覚でやっています」