不慣れな試合球、人工芝、満員のスタジアム… 長谷部主将はカンボジア戦でアウエーの洗礼3連発を打ち破る

ハリル監督が「真のリーダー」と期待する男

 今回の試合で使用されるのは現地社製のボール。3日間の練習で感触をつかむことができないと長谷場は漏らす。横パスを相手に奪われてカウンターを許す展開が、ボランチの位置でプレーする長谷部にとっては警戒すべきことだ。ピッチ状況を頭に入れた上で、浮き球のロングボールを効果的に使いたいと語る。ロングボールはピッチの影響を受けない。さらに、相手のパスが乱れた所を狙って日本からショートカウンターを発動することも狙いの一つだと語っている。

 予選の初戦となった6月の本拠地シンガポール戦をスコアレスドローで終えたことで苦戦の印象がついてしまったが、結果的にはそこから4連勝を飾ってグループ首位に立っている。このカンボジア戦で勝利することで、無条件で最終予選に進出する首位通過もハッキリと見えてくる。

「予選を首位で突破するのは大前提であって、こういうゲームをしていくことによって、チームの中で新たな競争を生んでいかなければいけないです。それはシンガポール戦で少しずつ見えてきた部分でもあります。それによって、今まで出ていた選手たちが危機感を感じてるのも練習から伝わってきているので、競争がより厳しくなるゲームになればいいと思います」

 岡田武史、アルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、そして現在のハリル政権と、4世代の日本代表監督の下でキャプテンを務めている長谷部。ハリル監督をして「真のリーダー」と言わしめた男は様々な逆境に負けず、日本のプライドに掛けて勝利と首位通過という最低限のノルマとこなすつもりだ。

 

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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