本田の二面性をイタリアメディアが分析 「日本ではゴールを決めるが、ミランでは決めていない」

去就問題でピッチ外を騒がせる

 ミランではフィールド上で結果の出せない本田のフィールド外でゴタゴタが続いている。「しかし、自分のことは話す。ミランの夏の移籍メルカートについて尋問した」と記事では指摘。10月4日のナポリ戦後にクラブやシニシャ・ミハイロビッチ監督の批判から移籍直訴報道という本田の一連の流れを振り返っている。

 ミハイロビッチ監督が本田の移籍直訴報道について、「誰も無理にミランに居ることを義務づけていない。本田にプレーのチャンスはあった。サッカーは誰にとっても、そういうもの。メッシやマラド—ナではないから、誰も必要不可欠ではない。すべての選手がプロジェクトに参加していると感じて、プレーチャンスを得るために、懸命に練習しなければならない。あまり試合に出られないからと言って、私のせいにしないで自分たちのせいにしなければならない」と一蹴し、慰留の方針が微塵もないことを断言した厳しい言葉を再び紹介している。

 アドリアーノ・ガリアーニCEOは「ケイスケから放出の話を聞いていない」とだけ話し、火消しに出たが、本田を巡るミランでの状況は好転していないという。

「本田はアタランタ戦で自分のポストを取り上げられ、ニアングのデビューを目撃した」と記事では3トップの序列で右足甲骨折から復帰直後のU-21フランス代表MFエムベイェ・ニアングに抜かれた現状を説明している。

 その一方で、本田は日本代表でゴールを積み重ねている。「状況は楽ではない。こんなにベンチにいたことは今までないこと。そうなった人がどんな気持ちかわかるようになった。代表では、幸い僕の状況は違う」というシンガポール合宿中の本田の苦しいコメントも伝えている。

「火曜日に、本田はカンボジア戦では主役になるだろう。ケイスケはミハイロビッチ監督の一番に選ばれた選手ではない。代表のユニフォームを脱いで、ミランのユニフォームをまた着ても状況は変わらないだろう、本田がいかに敬虔で、正確な選手であっても。クラブは来季まで放出したくはない。プレミアからの要求があっても、だ」

 アジア2次予選でゴールラッシュを続ける本田だが、ミランでの評価には影響をもたらさないと特集では指摘。「パンキナーロ(ベンチ要員)」という有り難くない異名を地元メディアで冠される状況だが、プレミアからのオファーがあっても、今季限りはミランでベンチから熾烈なポジション争いに身を投じることになると分析されている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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