なでしこ熊谷を救った“温かき抱擁”が反響拡大 仏代表GK反応に感謝「ありがとう」
なでしこジャパンはオランダに敗れて女子W杯ベスト16敗退 PK献上の熊谷は号泣
なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間25日、フランス女子ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でオランダに1-2で敗れ、3大会連続ベスト8を逃した。2011年以来となる優勝の夢が潰え、PKを献上したDF熊谷紗希(リヨン)は試合終了とともに泣き崩れたが、オランダの選手が涙に暮れる熊谷を慰めた抱擁が話題を呼んでいる。
グループDを2位通過した日本は、グループEを3連勝で首位突破したオランダと対戦。前半17分に先制点を奪われるも、同43分にMF長谷川唯(日テレ・ベレーザ)がゴール右上に突き刺す一撃を決めて1-1の同点に追いついた。しかし、後半43分に熊谷がペナルティーエリア内でハンドを取られてPKを献上。これを決められ、日本はベスト16で姿を消すことになった。
3大会連続の決勝進出を見据えていたなでしこジャパンにとっては、悔やまれる早期敗退となったが、試合終了直後のシーンが脚光を浴びている。主将を務めた熊谷は試合終了と同時にピッチに崩れ落ちて号泣したが、リヨンで同僚のオランダ代表FWシャニセ・ファン・デ・サンデンが慰めるかのように温かく抱き締めたのだ。
米紙「USAトゥデイ」は「敵同士が美しい瞬間を共有」とその模様を報じていたが、女子チャンピオンズリーグ公式インスタグラムも、サンデンが母親のように熊谷を抱き寄せる瞬間のショットを、「#respect」(リスペクト)、「#clubmates」(クラブメート)というハッシュタグとともに公開。涙に暮れた熊谷も「いいね!」で反応している。
また同じくリヨンの同僚で、フランス代表GKサラ・ブアディは自身のインスタグラムのストーリー(24時間で自動削除される写真・動画)で、同シーンを捉えた写真とともに「前を向いて。あなたは偉大なプレーヤーよ」とメッセージを投稿。熊谷もフランス語で「merci」(ありがとう)と感謝を述べた。
熊谷は自身のインスタグラムで「悔しさしかないですが、この結果を受け止めて、また強くなります」と綴っており、さらに成長した姿で世界の舞台に戻ってくるはずだ。