U-20フットサル日本代表、初のアジア決勝へ! 延長戦で開催国の王者イランを撃破
試合終了間際に本石猛裕のPKで追いつき、延長戦で4ゴールを決める
イランのタブリーズで開催されている U-20アジアフットサル選手権は20日に準決勝を行い、U-20フットサル日本代表は、前回王者で開催国のU-20イラン代表と対戦した。試合は前後半の40分では決着がつかず、延長戦で4得点を重ねた日本が8-4で勝利し、初の決勝進出を決めている。
日本はイランと、4月にチャイニーズ・タイペイで行われた「CTFA U20 Futsal Invitation」でも対戦し、優勢に試合を進めたものの2-3で敗れていた。その借りを返したい日本の先発は、GK田淵広史、FP畠山勇気、FP髙橋裕大、FP本石猛裕、FP山田慈英と、過去2試合と同じメンバーが名を連ねた。
開始早々に日本は田淵からのロングパスを受けた本石が、ゴール前に速いボールを入れてチャンスを作るが、髙橋はシュートを決めることができなかった。その後も本石のシュートがGKの正面を突くなど、攻め込む時間が続いていく。そして前半4分には、FP橋本澪良がFKからゴールを決めて日本が1点をリードした。
その後も日本はチャンスの数で上回ったが、10分にCKから同点ゴールを決められると、18分には畠山が縦に入れようとしたボールがカットされ、FPサルバズの前に転がる。これを決められて逆転を許した。しかし日本は、その直後に左サイドをFP山田凱斗が突破すると、折り返しをFP大塚尋斗がゴールに決め、2-2の同点に追いついて前半を折り返した。
後半に入ると、互いにチャンスを作り合う展開になる。後半4分には、相手のボールをカットしたFP大澤雅士がショートカウンターからゴールを決めて、日本が再び勝ち越す。しかし、イランも簡単には勝たせてくれず、後半5分、同9分とエースのFPデガネザデにゴールを許し、3-4と逆転されてしまった。
追う展開となった日本は、13分に大澤が再びパスカットからゴールを狙うもののシュートはGKに防がれる。この攻撃から得たCKで山田慈がゴールを狙ったが、これもポストに嫌われて得点を挙げることができない。
後半残り5分を切り、日本はパワープレーを開始する。最初は山田凱をGKに、続いて山田慈をGKにし、変化に富んだパワープレーでイランのゴールに圧力をかけていった。そして残り37秒になったところで、エリア内で大澤が倒されてPKを獲得。これを本石がゴール中央に沈めて、4-4の同点に追いついた。このまま試合は延長戦へと突入する。
延長に入ると日本の勢いが加速する。43分、本石が放ったミドルシュートを相手GKが弾いたボールをFP井口凜太郎が落ち着いてゴールネットに蹴り込み、日本が5-4とする。この1点で完全アウェーの会場が、一気に静まり返る。さらに日本は延長後半にも山田慈がミドルシュートを決めて、この試合初めて2点差をつけた。
ここからイランはパワープレーを開始するが、日本はしっかりとボールの動きに対応し、チャンスを作らせない。逆に畠山、FP木村優太が無人のゴールへ“パワープレー返し”を決めて勝負あり。試合時間が残り30秒を切ってからは、イランもあきらめて日本のボールを追うことをやめた。結局、終わってみれば8-4という大差で日本が勝利。試合後、挨拶する日本の選手たちには、イランのサポーターからも「ジャポン!」の大歓声が送られた。
難敵イランを破った日本は22日の決勝で、同じく初の決勝進出を果たしたアフガニスタン代表と対戦する。
(Futsal X・河合拓 / Taku Kawai)
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