“守備要員”からの脱却目指す岡崎 日本代表での刺激を成長のきっかけに
物足りない数字 12試合1得点
念願のプレミアリーグ進出を果たし、シーズンが開幕してから3カ月。第12節終了時点で3位に躍進するレスター・シティの中で、日本代表FW岡崎慎司は微妙な立ち位置で日々を過ごしている。
ここまでのリーグ戦全12試合でプレー。サンダーランドとの開幕戦に先発フル出場を果たしていることからも、チームに加入してから継続的に自身の持ち味をアピールし、クラウディオ・ラニエリ監督からの信頼をつかんでいることがよくわかる。2節のウェストハム戦では、現在9試合連続ゴール中でリーグトップの12得点をたたき出すジェイミー・ヴァーディとコンビを組み、幸先良くゴールも奪った。
だが、その後得点から遠ざかると、第10節のクリスタル・パレス戦からは3試合連続でベンチスタートに。持ち前の献身性を買われて、終盤から「守備要員」として前線に投入されるのが、チームのひとつの形になりつつある。
現地の評価は決して低くない。むしろ、任務を忠実に遂行する姿にはポジティブな意見も寄せられている。そんな現状について、岡崎は次のように語っている。
「もちろん点を取るのが自分の仕事だと思っているし、自分のいるべき場所だと思っている。ただ、チームの勝利に貢献することが一番大事で、そのために自分が使われるんだったら全力でやる。そういう部分をすべて出せればいいと思っている。(昨年の)ブラジル・ワールドカップが終わってから、いろんなことを考え過ぎていた部分があったんで、今はある意味、チームでも久しぶりにそこまで(試合に)出ていない状況になって、あまり何も考えずに、出たら自分の今持っているものを全部出すというか」
好調なチームの主力メンバーの1人として、プレミアの舞台で戦えている充実感はある。無心で「守備的FW」の任務もこなしている。だが、同時に「ゴールを取ることが求められている。そこはまだまだプレミアリーグでの課題」と本人も語るとおり、12試合1得点という数字は、やはりストライカーとして納得できるレベルのものではないだろう。