低弾道キックで攻撃にリズムを生むGK西川 決定機創出と無失点の二兎を追い続ける

ドイツ代表GKのビルドアップを参考に足技を磨く

 今や、日本代表のゴールマウスを守るのが日常となりつつあるGK西川周作。当の本人は「まだまだ、当たり前とは実感できていない」と語るが、12日のワールドカップ(W杯)アジア2次予選の敵地シンガポール戦でも、5試合連続となるスタメン出場が有力だ。足下の技術はフィールドプレーヤー顔負けのものがあり、低弾道パントキックはスナイパーのように標的を射抜く。そんな西川が、シンガポール戦に向けた狙いや警戒すべきことを語っている。

10月の中東遠征では、W杯予選のゲームでシリアと対戦し、その後に国際親善試合のイラン戦があった。格下相手に日本が完全にゲームの主導権を奪ったシリア戦と、同格の相手に一進一退のゲームを繰り広げたイラン戦。このシンガポール戦は、力関係からシリア戦と同じような展開になることが予想される。

「自分が持った時に最低でも2人は動き出してくれていますし、みんなにもらう意識があって、パスコースもたくさんあるので、あとは一番いいところを自分がチョイスして、いいボールを供給していきたい。自分たちがボールを持っている時間帯はリベロという意識でボール回しに積極的に参加していきたいですし、後ろからしっかりつなぐことができれば、日本は良い攻撃ができると思うので、そこはミスを恐れずにトライしていきたいと思います」

 GKから大きなリズムと波を生み出して攻撃につなげたいと語る。最後の砦を守る存在でありながら、マイボールになれば11人目のフィールドプレーヤーとしてビルドアップに参加できることが、西川の最大の長所だ。バイエルン・ミュンヘンのドイツ代表GKマヌエル・ノイアーや、バルセロナの同代表GKテア・シュテーゲンといったプレーヤーたちを参考にしていると話す西川だけに、前回スコアレスドローに終わったシンガポール戦では、よりチームの攻撃のリズムを生み出していくプレーに期待が懸かる。

 

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