女子サッカーの未来を見つめる宮間の求道心 「路線を間違えず、まっすぐに向き合いたい」
「特別な1年」と振り返る2015年の戦い
女子サッカーをブームではなく文化にしていきたい――。
2015年の日本サッカー界に“流行語大賞”なるものがあるならば、間違いなくノミネートされる言葉だろう。その発言の主は、なでしこジャパンの主将として女子ワールドカップ・カナダ大会を戦った宮間あや(岡山湯郷)だ。10日に都内のホテルで開催された2015なでしこリーグ表彰式に出席した宮間は、日本女子サッカーへの貢献が認められてリーグ特別賞を受賞した。
「チームとして残留争いをする苦しい戦いでしたが、このような賞をいただいて、より強く責任感を持つことができました」
受賞に際し、宮間はそう語った。岡山は今季のレギュラーシリーズで7位。上位6チームで争うエキサイティングシリーズ上位リーグ進出を逃し、年間女王ではなく1部残留を争う下位リーグの戦いに身を置いた。全6試合で争われる戦いの中で、最終節まで入れ替え戦に回る9位に転落する可能性があった。後半アディショナルタイムに追いついて引き分けに持ち込んだゲームも2つあった。その2試合にもし敗れていたなら、9位に順位を落としていた。それだけ、ギリギリの戦いの末に1部残留を決めた苦しいシーズンだった。
それでも、「ワールドカップを含め、女子サッカーにとって特別な1年になったと思う」と、宮間はピッチ上と同じように広い視野で2015年を振り返った。