スペイン代表監督が憂う欧州サッカーの未来「各国の独自性は失われている」
リーガ強豪を占拠する外国人選手
デル・ボスケ監督が招集した最新のスペイン代表メンバーにも、チェルシーのMFセスク・ファブレガスら7人のプレミアリーガーが含まれている。指揮官は様々な国でプレーする選手がいることが、チームに好影響をもたらすと考えている。
「選手たちが国外に出てプレーすることは、疑いようがなく良いことだ。最も大切な要素の一つでもある。セスク・ファブレガスはわずか19歳でアーセナルのキャプテンを務めた。我々にとっては素晴らしいことだ」
しかし、指揮官はイングリッシュ・フットボールが失われつつある一方で、スペインでも同様の問題が起きているとも指摘している。
「ある時、アトレチコ(・マドリード)のスターティングイレブンにスペイン人は2人だった(レアル・)マドリードも3人だけだった。彼らは多くの外国人選手を抱えている。それでも私は、それに不満を言うべきではない。これはクラブがポリシーに従って決めたことだ」
スペインを世界一に導いたデル・ボスケ監督も、時代とともに生じたサッカー界の変化を、どこか憂いている様子だった。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
page1 page2