ハリル監督が本拠地ドローのシンガポールへの“リベンジ”を厳命 闘志を植え付ける特別スピーチも実施
強調された“リベンジ”の4文字
試合前に選手に闘志を植え付ける特別なスピーチを実施したというハリル監督は“リベンジ”という言葉を強調した。
「すでに昨日、ポジションに関してタクティカル(戦術的)なトレーニングをして、2つのソリューション(解決策)を話した。ただ、何人かの選手は疲れている。まず11月は国内でもリーグ戦が終わりかけているし、かなり厳しい時期だ。たくさんの試合があるし、特に移動が我々に問題を起こしている。タクティカルなトレーニングはやったが、今日の朝はビデオミーティングをした。相手がどのようなプレーをするか見たし、長所、短所を見せた。さらに昨日、ここまでやってきたまとめをやってきた。それはまだ終わっていないが、たくさんのことを話した。まずこの試合に関してはリベンジだと思っている。選手に要求したのは確固たる決意でリベンジしようと、この試合に入るやる気を見せてくれ、と。相手は国内の試合になる。1試合目よりも状況はより難しくなると話した。ただ、我々の選手はクオリティをもって突破してくれると思っている。特にしっかりとした決意を持って勝利を探しに行かないといけないと話した。今日の夜、明日の朝に選手とまた話をする。ただ、誰が出るか今日の夜のトレーニング後の決断になる。疲労しすぎている選手については、リスクを取りたくない。最終決断は今日の夜、もしくは明日の朝にしたい」
ハリル監督は会見の中でリベンジという言葉を何度も繰り返した。6月の日本で戦ったシンガポール戦ではシュート数25本対3本、CKは14本対0本と圧倒したが、相手守護神イズワン・マフブードのスーパーセーブ連発でゴールを奪えなかった。FIFAランク152位の格下相手に勝ち点1で終わった試合は指揮官の心にも傷となっている様子。選手には「絶対リベンジ」と何度も何度も唱えているという。
欧州で主戦場にしている主力で、今季絶好調のドルトムントMF香川真司、マインツFW武藤嘉紀らチームで先発を続けている選手に関しては、コンディション調整をしながらギリギリまで起用法を検討するという。W杯予選本番のゲームとは言え格下相手だが、ハリル監督は全身全霊を込めて最強チームを送り込み、リベンジを果たす心算のようだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images