名将ベンゲルが衝撃の告発 「私はドーピングをした多くのチームと対戦してきた」

フランス紙に激白 9月に対戦した相手にも不正が発覚

 ロシア陸連のドーピング疑惑が社会問題となる中、アーセナルのアーセン・ベンゲル監督がフットボール界にも蔓延していると告発している。フランス地元紙「レキップ」が報じている。

「私は人生で重要だと思う様々な価値に正直であろうとし、それ以外のことには関わらないようにしてきた。30年間の監督人生で、選手を向上させるための注射など取り入れたことはない。競技を向上させるどんな薬品も与えたことはない。それに関して、私は誇りに思っている。私はそういう考えでない、多くのチームと対戦してきた」

 ドーピングに手を染めたチームの名前こそ挙げなかったベンゲル監督だが、不正を行っているクラブの心当たりは数多く存在するようだ。最近の例では、9月に行われたUEFAチャンピオンズリーグの敵地ディナモ・ザグレブ戦。1-2と敗れた試合後の検査で、相手MFにドーピングが発覚している。

「私にとってのスポーツの素晴らしさとは、誰もが勝利したいと願うが勝利者は1人しかいないということ。我々は手段を選ばずに勝利した人間を、称賛する時代に突入している。そして、10年後にはその男がチート(詐欺師)だったと理解する。その時には2番だった人間が被害を受けることになる。彼は評価されなかったのだから。そして、様々語り継がれてきた勝利者もまた、とても不幸な結果となる」

 ベンゲル監督は独特の美学を語ると共に、後の調査で発覚するドーピングによる勝利の代償についても語っていた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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