【高校選手権】埼玉県予選で4強が激突 西武台と正智深谷が決勝へ

雨対策を施した西武台が昌平に競り勝つ

 第94回全国高校サッカー選手権大会の埼玉県予選準決勝が8日に浦和駒場スタジアムで行われ、西武台と正智深谷の2校が勝利して15日に埼玉スタジアムで開催される決勝戦にコマを進めた。

 第1試合は、昨年の準決勝と同じカードとなった西武台と昌平の一戦。昨年は昌平が3-1で勝利して、そのままの勢いで決勝も制して全国への切符をつかんでいた。一方、西武台はこの年代では新人戦、春の総体と埼玉を制しており、優勝候補の筆頭と目されていた。

 試合は、前半から球際の激しい競り合いが続く展開になったが、前半34分に敵陣でボールを奪った西武台FW丸山敦司(2年)がそのままドリブルで持ち込んでシュートを決め、先制に成功。後半13分には、オーバーラップしてサイドチェンジを受けた左サイドバックの村上秀斗(3年)が、GKのニアを抜く強烈なシュートを決めて2-0とリードを広げた。

 一方の昌平も諦めない気持ちを前面に押し出して反撃に出ると、同20分にコーナーキックからゴール前に上がっていたDF梅木維皓(3年)がこぼれ球を左足で押し込み、1点を返した。残り時間も一進一退の攻防が続いたが、このまま2-1で西武台が勝利した。

 この日のさいたま市内は、朝から雨が降り続くあいにくの天候で、芝はたっぷりと水を含んでいた。早くから天気予報で週末の天気が崩れるとされていた中で、西武台の守屋保監督は「練習でゴール前に水を撒いてスリッピーな状況を作り、GKに慣れさせることと、攻守ともにこぼれ球への反応を意識づけた」と語った。入念な準備が呼び込んだ決勝進出とも言えるかもしれない。決勝へ向けては「もう一つ試合ができることを喜びとして、やることを確認したい」と話した。

 

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