韓国代表で不発のソン・フンミンと“エースの宿命” 母国誌が低評価「物足りなさ感じた」
イランとホームで1-1ドロー 過密日程の影響で調整不足も影響か
韓国代表は11日、ソウル・ワールドカップ競技場で国際親善試合のイラン代表戦に臨み、1-1で引き分けた。
この試合でゴールを決めたのは、FWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)だった。後半12分に相手DFが競り合った後のこぼれ球を拾い、GKとの1対1を冷静に決めて先制した。その5分後に、相手CKからDFキム・ヨングォンのオウンゴールで追いつかれた韓国だったが、終始チャンスを作り出したファン・ウィジョの活躍が目立った試合だった。
もちろん、最も期待値が高いエースのFWソン・フンミン(トットナム)も積極的にドリブルで仕掛け、何度もシュートを放つなど奮闘ぶりが目に留まった。ただ、結果につながらなかった点では、ソン・フンミンにとっても悔しさが残る試合だったに違いない。
サッカー専門誌「Best Eleven」は、「先発出場したソン・フンミンだが、少しインパクトが足りなかった。前半42分に自ら左足からシュートを放ったが、これ以外はそれほど相手の脅威となるチャンスを演出できなかった。もちろん、ソン・フンミンへの警戒もあり、ファン・ウィジョに対するマークが弱まった部分もあるだろうが、ソン・フンミン個人としての活躍には物足りなさを感じた」と報じている。
また、「実際、体力的な問題も看過できない。ソン・フンミンはUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦を戦い、所属チームのトットナムでもかなりの強行軍だった。はるばるオーストラリア戦に出場するため、先発で起用された後にフル出場を果たしている」と、過密スケジュールによる調整不足が、パフォーマンスに影響したのではないかと伝えている。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。