韓国が“天敵”イランから8年ぶりの得点 殊勲のG大阪FWを母国メディア称賛「韓国の解決士」

韓国代表FWファン・ウィジョが2連続ゴールを決めた【写真:Getty Images】
韓国代表FWファン・ウィジョが2連続ゴールを決めた【写真:Getty Images】

ファン・ウィジョがオーストラリア戦に続く2試合連続ゴール

 韓国代表は11日、ソウル・ワールドカップ競技場でイラン代表と国際親善試合を行い、1-1で引き分けた。

 先制したのは韓国だった。後半12分に自陣からのロングパスに相手DF2人がもつれて倒れこむと、こぼれたボールをFWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)が拾ってそのままドリブル。GKとの1対1を冷静に決めて先制した。

 だが、その5分後の同17分に相手CKからDFキム・ヨングォンのクリアがオウンゴールとなり追いつかれた。試合はこのまま1-1の引き分けに終わったが、またもやゴールを決めたのがFWファン・ウィジョだった。7日のオーストラリア代表戦(1-0)でもゴールを決めており、2試合連続ゴールの活躍が韓国メディアでも高く評価されている。

 総合ニュースサイト「news1」は、「ファン・ウィジョは今年1月のアジアカップでゴールを決めて以来、約6カ月、代表でのゴールは見られなかった。だが、パウロ・ベント監督の信頼は変わらなかった。先日のオーストラリア戦でも交代してから9分後に決勝点を決め、“解決士”としての姿を見せつけた」と、今や代表に不可欠となったストライカーの活躍を称賛している。

 さらに韓国にとって、イランと1-1で引き分けたことは大きな意味を持つ。というのも、韓国のイランとの近年の戦績を見ると、勝てていないばかりか、得点もできていなかったからだ。今回の試合結果を含め、イランとの過去6試合の対戦成績は2分4敗。イランを相手に韓国が得点したのは、2011年アジアカップの準々決勝で1-0の勝利を収めた時以来。実に8年ぶりの得点だったが、勝つことはできなかった。

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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