移籍直訴騒動のミラン本田、5試合連続途中出場も不発の18分間 試合後は真相語らず
スコアレスドローでミラン連勝は3でストップ
本田投入も起爆剤にはならず、一進一退の攻防が続く。本田は試合終了間際のアディショナルタイム3分、相手コーナーキックをクリアしたところからのカウンターの起点になり、バッカと自陣の狭いエリアをパス交換して突破。MFアンドレア・ポーリ、FWアレッシオ・チェルチ、本田の3人が一気に相手ゴールに向かってスプリントしていくロングカウンターを発動した。
しかし、ポーリからチェルチへラストパスを出した段階でオフサイドになり、ミランは最後のチャンスを生かすことができなかった。
試合はこのままスコアレスドローで終了。ミランは第8節トリノ戦からの無敗は5に伸ばしたが、連勝は3でストップした。本田はこの試合前に地元メディアが一斉にガリアーニCEOに来年1月の移籍志願をして固辞されたと報じていた。
ミハイロビッチ監督は試合前の記者会見で、「ミランにいることは義務ではない。満足していなければ、プロジェクトに納得できず、そして関与していると感じないなら、出て行けばいい。本田のことを言うなら、本田はプレーするチャンスはあったと私は思う。他の多くの選手と同じように、だ。その後、(ミランの)サッカーはこういう形に機能している」と説明。慰留の意図はないと明言する一方で、控え選手にはさらなる精進を求めた。ガリアーニ氏がクラブの公式番組で「移籍したいとは聞いたことがない」と火消しの発言に出るなど、背番号10はフィールド外で物議を醸している。
アタランタ戦までの6試合で計18分間という出場時間だった本田だが、この日はこれまでの6試合分の18分間の出場時間を手にした。だが、1年以上遠ざかっているゴールという結果を出すことはできなかった。試合後は少し笑顔を浮かべながら、報道陣に「お疲れさまです」と一言あいさつするとスタジアムを去って行った。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images